水曜日

Clean and pure in body and soul

掃除などの家事をすることで、家がきれいになるだけでなく気分も高めるとの報告が、英医学誌「British Journal of Sports Medicine」オンライン版に4月10日掲載された。身体活動レベルが高いほうが有益だが、活動の種類にかかわらず、わずか週20分の身体活動がメンタルヘルス(精神的健康)に良い影響をもたらすという。

運動が身体に有益であることはよく知られており、心疾患や2型糖尿病、高血圧症、一部の癌(がん)のリスクを低減する。運動は血流の改善や、うつ病や認知症に関連する炎症を軽減させると考えられているが、精神面にもたらす有益性はそれほど明らかでない。今回の研究は、どのくらいの運動量が精神面でよい影響を与えるかを検討したもの。

英ロンドン大学ユニバーシティカレッジのMark Hamer氏らは、1995、1998、2003年にスコットランド健康調査(Scottish Health Surveys)に参加した約2万人の男女を対象に、身体活動と「心理的苦痛」に関する質問票に記入してもらった。

その結果、家事やガーデニング、ウォーキング、スポーツなど、種類にかかわらず日常の身体活動によって、心理的苦痛のリスクが41%低下した。気分低下のリスクは、スポーツによって最も軽減した。ただし、研究者らは、今回の研究は因果関係を検討しようとしたものではなく、関連性を検討したに過ぎないとしている。

米レノックスヒルLenox Hill病院(ニューヨーク)のSuzanne Steinbaum博士は「何かあると薬に頼りがちだが、今回の研究で、気分に良い効果をもたらすのはそれほど大変でないことが示された」と指摘。また、米テキサスA&M大学健康科学センター(Temple)医学部精神医学助教授のJane Ripperger-Suhler博士は「今回の研究は、家事を少しやってスポーツをたくさんすることを勧めているもので、掃除を余分にすればよいというわけではない」と述べている。

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